トヨタ自動車は22日、08年の世界生産・販売計画を今月中に下方修正する方針を固めた。米国販売計画を1割強下方修正するなど、連結販売計画(日野自動車、ダイハツ工業含む)は当初の985万台から950万台程度とする見通し。07年販売実績の936万台は上回るものの、主力の米国市場の急速な悪化により、大幅な計画修正が避けられなくなった。トヨタの連結生産・販売計画の下方修正は、連結計画を始めた99年以降初めて。
販売計画の見直しに合わせ、連結生産計画も30万台程度下方修正する。
トヨタは08年の米国販売台数(単独)を前年比約1%増の264万台と計画していた。しかし、景気低迷やガソリン価格の高騰により米国市場全体が大型車を中心に販売不振となり、トヨタの1~6月の販売実績も前年比約7%減と低迷していた。
トヨタは8月以降、大型車を生産する米国2工場を3カ月間稼働停止にするなど大規模な減産を行う予定で、米国販売計画は約30万台減の下方修正が避けられない状況となった。
二酸化炭素排出規制への対応の遅れから業績が低迷している欧州でも販売計画を下方修正する方針。一方、資源高を背景に販売が拡大している中東やロシアでは販売計画の上乗せを検討している。【中井正裕、鈴木泰広】
[毎日新聞7月23日]