【サンパウロ=檀上誠】ブラジルのジョルジ開発・工業・貿易相は15日、トヨタ自動車が新車両組み立て工場をサンパウロ州ソロカバ市に建設すると発表した。投資額は6億―7億ドルで、2011年をめどに年間15万台の小型車生産を始める。2500人の直接雇用を見込む。
新工場建設はトヨタ側が同日、ルラ大統領に報告した。トヨタは同じサンパウロ州内でカローラを年間8万台生産しており、乗用車組み立て工場としては2番目の拠点となる。ブラジルで需要が根強い小型車生産を進めるため、建設する方針を決めていた。
世界で景気の減速懸念が強まっているが、先進国に比べて新興国の自動車需要は堅調が続くとみられており、日本の各社も中国やインド、ブラジルなどで生産増強を進めている。トヨタはブラジルでは出遅れており、新工場の建設を予定通り進めて販売の拡大を急ぐ。 (02:14)